・クラウドファンディングに挑戦してみたい
・クラウドファンディングの仕組みを知りたい
・事前に何をすればいいのかわからない
・金額やリターンはどうすればいいの?
・集まらなかったらどうする?
こんな疑問に答えていきます。
本記事の内容
●クラウドファンディングとは
●NPOがクラウドファンディングをやるべき理由
●クラウドファンディングのメリット・デメリット
●クラウドファンディング事前準備
●クラウドファンディングサイトはどこが良い?
この記事を読むとNPOがクラウドファンディングへの不安がなくなり安心して準備に取り掛かることができます。
私はこれまでに2つのプラットフォームを使い5回クラウドファンディングに挑戦し、全てで目標を達成しました。
そこで今回は、これまでの経験も踏まえながらNPOがクラウドファンディングをやるべき理由についてご紹介していきます。

Contents
クラウドファンディングとは

クラウドファンディングとは、crowd(群衆)funding(資金調達)を合わせた造語です。インターネット等を活用して多くの人から少額の資金を募る方法のことです。日本では、2011年にサービスが開始されました。現在では、国際協力活動や災害支援、商品開発のマーケティングまで様々な手段として使われています。

NPOがクラウドファンディングをやるべき理由

NPO法人(非営利組織)は、必ずクラウドファンディングに挑戦しましょう。
クラウドファンディングに挑戦した方が良い理由について紹介していきます。
目標が数値でわかりやすい

NPOの活動は成果が数値で見えにくいものが多いです。
そのため、いつまでに何をどこまでやれば課題を解決できるのかを明確に把握することが難しいです。
しかし、クラウドファンディングは、プロジェクトに期間と目標金額を設定してからでないと始めることができません。そのために目標が明確になります。
クラウドファンディングを活用して目標を立てる練習をしておけば普段の事業でも課題の解決に向けての目標を設定することができます。
期間中に実行と検証、改善ができる

クラウドファンディングは、目標達成に向けて結果が数値で現れます。
目標の達成度が10%なのか、90%なのかがわかります。
そのため期間中に高速でPDCAを回すことができます。
ボトルネックが明確になる
クラウドファンディングは、何が原因で目標が達成されていないのかわかります。
目標達成に向けた様々な問題点が明確になります。
連絡していない

クラウドファンディングは、プラットフォームからの流入は全体の1,2割です。残りの支援は実行者が自分で支援者を集めなければいけません。
そのため、まず実行者からの協力依頼が必要です。
自分の言葉で伝えられていない
クラウドファンディングは、プロジェクト実行者から支援者(潜在)の連絡が必要であると先ほど書きました。連絡をしたからと言って支援者になってくれる訳ではありません。実行者の想いが支援者(潜在)の心を動かせるかどうかが重要になります。
協力内容(シェア/入金)が明確じゃない

課題の深掘りができていない
実行する実施するクラウドファンディングでは、どんな課題を解決したいのか。
支援者(潜在)が金銭的な支援をすることでどんな世界をつくることができると考えているのか。団体のビジョン達成に繋がるのかをわかりやすく伝えることが必要になります。
普段からSNSで発信していない
突然、SNS(手段)を使って金銭、拡散協力依頼をしてしまう。
普段からSNS等を使って発信していればどんなことをしているのかわかりますが、
突然クラウドファンディングの依頼をされても前向きに検討してもらえない可能性もあります。これから始める人は是非、クラウドファンディングを開始する前にSNS等での発信を開始しましょう。
メンバーのやる気が数値化される

NPO活動は多くのメンバー(職員・ボランティア)でビジョンの達成に向かって活動をしています。
しかし、その中には口を動かして体を動かさないメンバーもいます。
クラウドファンディングを実施することで、メンバーがどこまで行動できたのかが明確になります。
例えば、何人にお願いしたのか、それはオンラインなのか、オフラインなのか、SNS投稿は何本したのか等です。
クラウドファンディングのメリット・デメリット

クラウドファンディングに魔法はありません。
WEBサイトに公開すれば、勝手にお金が集まるものではありません。クラウドファンディングにもメリット・デメリットがありますので、事前に確認しましょう。
クラウドファンディングのメリット
多くの人を巻き込むことができる
クラウドファンディングは、少額を多くの人から集めることが目的で始まっているためプロジェクトに多くの人が関わることになります。
例えば、目標を50万円に設定した場合に1人1万円で50人の協力が必要になります。
支援者との距離が近い
クラウドファンディングの場合には、新規にアプローチするよりもこれまでに関わった人に協力をお願いすることになります。
そのため、支援者との距離感が比較的近い人が多くなります。
小額から集めることができる
クラウドファンディングは、金額が1,000円から設定することが可能です。
少ない金額をより多くの人から集めることで、興味関心を持ってもらうことができます。
潜在寄付者にアプローチすることは普段の活動では難しいため、クラウドファンディングの機会はとても貴重です。
資金の用途が限定されていない
クラウドファンディングは、資金提供者から使途が限定されていません。
助成金や補助金の場合には、資金提供側から使途が限定されている場合が多く、報告書等の提出も多いため大変です。
しかし、クラウドファンディングの場合には、自分等で使途を自由に設定することが可能になります。
また、領収書を1枚ずつ貼ったりする必要もないため事務的な手間が省けます。
クラウドファンディングデメリット
冒頭で書きましたが、クラウドファンディングにもデメリットがあります。
そのため、メリットばかりでなくデメリットも確認してプロジェクトを始めましょう。
手数料がかかる

調達金額の15%程度がプラットフォーム側の手数料になります。
クラウドファンディングサイトを運営するプラットフォーム側も事業を続けなければいけないため仕方ありませんが15%前後の手数料が必要になります。
アカウントの作成が必要

クラウドファンディングは、支援者がプラットフォームへのアカウント登録が必要になります。
そのため、アカウントを持っていない方は登録のハードルがあります。
クレジットカード決済

クラウドファンディングは、クレジットカード決済が必要になります。
そのため、クレジットカードを使わない人にとってはとても高いハードルになりますので、注意が必要です。
同時に銀行口座での寄付も募集していくと良いと思います。
プラットフォームからの流入が少ない
それぞれのプロジェクトに支援者は集まります。
特に開始から20,30%達成までに新規の方が集まることはほとんどありません。
クラウドファンディングサイトは、様々なプロジェクトが掲載されているので、一見
多くの支援者が集まっているように見えますが、実際はそれぞれのプロジェクトに紐づいた支援者だけが存在しています。
(ごく稀にプラットフォーム内でプロジェクトを探している人も)
プラットフォームからの応援が少ない

これは以外かもしれませんが、クラウドファンディングサイト側からの応援は特にありません。
注目のプロジェクトに選出されればページ上位に掲載される場合もありますが、基本的な応援はありません。
プラットフォームによっては、担当者からアドバイスをもらえる場合もありますが、挑戦2回目以降は特に真新しい応援はありません。
クラウドファンディング事前準備

課題の深掘りをする
クラウドファンディングでは、取り組み課題を明確にわかりやすくする必要があります。また課題の根拠となるデータも準備する必要があります。
多くの人を巻き込んで企画する

クラウドファンディングでは、多くの人に支援してもらう必要があります。
そのため、企画段階から多くの人に関わってもらうことが重要です。
多くの人が関わることで自分にできることを見つけて準備を行います。
さらにより多くの人に課題やプロジェクトについて知ってもらうことができます。
企画段階から発信する
クラウドファンディングを開始してから、SNS等で発信するのは遅いです。
企画を考えた段階から様々なSNSを活用して発信することが必要です。
多くの人にこれから企画をする。ということをお知らせするイメージです。
リワードの設定をする
初めてのクラウドファンディングで一番難しいのが、リワードの設定です。
リワードを設定する際に、リワードを準備する費用や発送する費用等があります。
プロジェクトに使う費用を多く残すためには、リワードに金銭的な費用をかけずに想いやプロジェクトならではのリターンを設定することが重要です。
アプローチできる人をリストアップする

クラウドファンディングは、身近な人や普段はなかなか連絡を取らなかった人でも
プロジェクトに共感してくれそうな人に直接連絡することで支援してもらえる可能性があります。そのため、事前にそういった人をリストアップしておく必要があります。
リワードの発送までのスケジュールを作成する

クラウドファンディング開始から終了後の報告、リワード発送までを事前に計画してからプロジェクトを開始する必要があります。
事後の作業までスケジュールに入れておかないと目標達成やプロジェクト実行で満足してしまいます。
クラウドファンディングサイトはどこが良い?
有名なクラウドファンディングサイトについて
①CAMPFIRE
②A-port
③READYFOR
①CAMPFIRE(Goodmorning)について

CAMPFIREは、ジャンルに応じた複数のプラットフォームを運営しています。
例えば、NPO等の非営利組織が社会課題を解決するためのプロジェクトとして実行する場合には、Goodmorning等があります。
②A-portについて

株式会社朝日新聞社が2015年にサービスを開始しました。
比較的あとから出てきたサービスではありますが、メディアが作ったサービスとして、確実に認知は広がっています。
③ReadyForについて

日本初のクラウドファンディングサイトとして、2011年にサービスが開始されました。
READYFORは、購入型と寄付型を提供しているプラットフォームです。
これまでに11,000件100億円近い金額を集めています。
まとめ
クラウドファンディングは、プロジェクト開始前に様々な準備が必要です。
そのため、比較的ハードルが低く見えてしまいますが、運営メンバーをきちんと決めてプロジェクトを実行する必要があります。