法人運営/NPO

【徹底検証】ワールドビジョンジャパンは怪しいのか

NPO法人ワールドビジョンジャパンという団体を知りたい方向けの記事です。

「ワールドビジョンジャパンという団体の広告をYouTubeで見るけど実際はどんな団体なのかな?」

「ワールドビジョンジャパンはちゃんと活動しているの?」

「ワールドビジョンジャパンのようなNGO・NPOとかって怪しくないどうやって運営しているの?」

「ワールドビジョンジャパンへの寄付金は活動に使われてるの?」

こんな疑問に答えていきます。

 

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本記事の内容

●ワールドビジョンジャパンとは

●ワールドビジョンジャパンの評判や口コミ

●ワールドビジョンジャパンは怪しい?

●ワールドビジョンジャパンの寄付金額は妥当なの?

●ワールドビジョンジャパンの職員給料はわかりません。

●【解説】ワールドビジョンジャパンが広告を出してまで寄付をお願いする理由

●【結論】ワールドビジョンジャパンは怪しくない。

この記事を読んで頂ければ認定NPO法人ワールドビジョンジャパンがどんな団体なのか、立ち上げの背景や活動内容、実績等を知ることができます。

また、寄付金等のお金がどのように使われているのかもわかります。

わたしは。NPOの設立や運営の相談を受ける中間支援施設で働きながら、任意団体から法人化して一般社団法人ことばの運営をしています。非営利組織の活動と毎日向き合っていますので、リアル解説をお届けします。



ワールドビジョンジャパンとは

(画像引用元:NPO法人ワールドビジョンジャパンHP

ワールドビジョンジャパンの発祥は「アメリカ」

(画像引用元:ワールドビジョンジャパン創設者:ボブ・ピアスHP

ワールドビジョンは、アメリカでキリスト教の考えを基に人道支援や援助開発を行うために、1950年に設立されたNGOです。

日本では、「ワールドビジョン」の日本支部として1987年に「ワールドビジョンジャパン」が設立されました。

1999年にNPO法人として認証され、3年後の2002年に認定NPO法人として活動を続けています。

 

ワールドビジョンジャパンの団体概要について

(画像引用元:内閣府のNPO法人ワールドビジョンジャパンについて)

〔ビジョン〜目指す世界〜〕

私たちのビジョンは、すべての子どもに豊かないのちを私たちの祈りは、すべての人の心にこのビジョンを実現する意志を

引用元:認定NPO法人ワールドビジョンジャパン

〔ミッション〜目指す世界に向けた使命〜〕

貧しく抑圧された人々とともに働き、人々の変革と、正義を追求し、平和な社会の実現を目指します。

引用元:認定NPO法人 ワールドビジョンジャパン

〔所在地〕
〒164-0012
東京都中野区本町1-32-2 ハーモニータワー3F

〔電話番号〕
03-5334-5350(代表電話)

 

ワールドビジョンジャパンの活動実績について

ワールドビジョンジャパンは、29ヶ国で130以上の事業を実施しています。

【具体的な活動内容】

①開発援助(途上国への支援活動)
衛星、栄養などの支援を通した生活向上の事業

②人道支援(人命救助等)
子どもたちを対象に緊急支援、復興支援、防災支援の3つを中心に事業

③アドボカシー活動(政策提言)
国や行政、市民など様々な主体に働きかけ政策を変えるための事業

1日150円で「子ども達に希望」を

ワールドビジョンジャパンの評判や口コミ

ワールドビジョンジャパンを支えている著名人、芸能人をご紹介します。

ジュディ・オングJudyOnggさん(歌手)

ワールドビジョンジャパンの親善大使

東尾理子さん(プロゴルファー)

グローバル教育サポーター

松本莉緒さん(ヨガインストラクター)

ワールドビジョンジャパンの法人連携について

2018年度は1600社以上の企業や団体からチャイルドスポンサーシップの寄付を受けたり、プロジェクトを実践しています。

チャイルドスポンサーシップについて

 

株式会社ウチヤマホールディングス

富士通株式会社

玉の肌石鹸株式会社

セブン&アイ アベスコ基金

 

プロジェクト連携について

武田薬品工業株式会社

パナソニック株式会社

住友化学株式会社

株式会社チュチュアンナ

東芝プラントシステム株式会社

三菱自動車工業株式会社

ワールドビジョンジャパンは怪しい?

ワールドビジョンジャパンは怪しいのかどうかを3つの視点から見ていきます。

1.認定NPO法人について

「ワールドビジョンジャパン」は、1999年にNPO法人として認証されて、その3年後に認定NPO法人となっています。

認定NPO法人とは、一定の基準を満たした団体が、所轄庁(都道府県と一部の政令指定都市)に認められて税制優遇等を受ける代わりに厳しい運営を行なっている団体です。

認定NPO法人は、寄付をした個人や法人が控除や損金算入(経費)等の優遇を提供することができます。

認定NPO法人は、全国に51,000以上あるNPO法人の2.1%の1100法人しかありません。

そもそも、認定NPO法人になるためには、PST(public support test)などをクリアする必要があるので、簡単に認定を取得することはできません。怪しい団体が簡単に取得できるものではありません。

 

2.活動報告について


(画像引用元:NPO法人ワールドビジョンジャパン_数値)

認定NPO法人の場合には、他のNPO法人に比べて透明な団体運営が求められます。そのため、活動の進捗やどんなインパクト(成果)が出ているのか報告する必要があります。

そんな中、ワールドビジョンジャパンでは、HPやSNSを活用して日々の活動報告をしています。

また、数値に基づいた活動報告も行なっていますので、ちゃんと運営している団体だと思います。

 

3.収支報告について

ワールドビジョンジャパンは、決算報告書監査報告書等がHPに10年分掲載されています。

また、資金の使い方については数値やグラフが多くのページに掲載されています。
現地事業のため、広報活動のため、団体運営のため、など寄付金等のお金がどこに使われているのか、みることができます。

寄付している人の不安や疑問にデータで伝えています。「どこにお金が使われているのか。」「自分の寄付金が現地の課題解決のために使われているのか。」

 

ワールドビジョンジャパンの寄付金額は妥当なの?

毎月4,500円(年54,000円)の寄付金額

ワールドビジョンジャパンのチャイルドスポンサーシップは、子どもに直接現金を渡すのではなく、長期的な成果を達成するために職業訓練等の教育を行っています。

実際に現場で子ども達と関わることが必要になります。また、持続可能な事業にするために現地の団体と協力することもあります。そのためお金は必要になります。

 

チャイルドスポンサーシップの仕組み

現地の子ども1人に対して、1人のチャイルドスポンサー(支援者)が支援する制度です。団体にお金を払うのではなくて、現地の子どもと繋がり継続的にサポートできます。

 

1対1の支援プログラムで途上国の子どもたちに希望を

【補足】ワールドビジョンジャパンの寄付金は高い?

ワールドビジョンジャパンの寄付金額は妥当

認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパン

月々1500円〜10,000円から自分で寄付金額を選択することができます。

日本ユニセフ協会

月々3,000円〜20,000円から自分で寄付金額を選択することができます。

ワールドビジョンジャパンの職員給料はわかりません。

管理費の中の人件費は公開されています。

しかし、事業費の中の詳細は公開されていません。

そのため、今回は管理費だけの費用を計算してみます。

(※ここで伝えたいのは、人件費が公開されていない怪しさではありません。人件費は事業の成果に応じた人件費を受け取ればいいと思っています。)

 

①団体全体の人件費は、5900万円(管理費のみ)

2018年度の決算報告書はこちら

団体の管理運営費は、全体の1.9%と公開されています。
費用換算だと9400万円程度です。

 

②団体の職員数は92名(国内82名 駐在10名)

ワールドビジョンジャパンは、団体の職員数が100名弱います。
他の団体と比較しても特別多い職員数ではありません。

先ほど、ご紹介しました認定NPO法人ピースウィンズジャパンはスタッフ(職員)数が438名です。そのため、一概に人数だけを見て比較することはできませんが、ワールドビジョンジャパンの職員(スタッフ)数が多いということはありません。

【解説】ワールドビジョンジャパンが広告を出してまで寄付をお願いする理由

〔広告を出す理由〕

・課題を多くの人に知ってもらう

ワールドビジョンジャパンの取組については、やっている人や関わっている人だけで課題を解決することができません。そのため多くの人に課題があることを知ってもらうことで課題解決が促進します。

・共感してもらった人と課題解決したい

課題を知ってもらい、その中から解決したいことや事業について共感した人と一緒に課題を解決することができます。

 

〔寄付をお願いする理由〕

・関心を持ち続けてもらいたい

ワールドビジョンジャパンのチャイルドスポンサーシップは、毎月支払いと報告があります。そのため、自分のお金が毎月どのように使われているのか知り、課題を忘れることがない仕組みになっています。

・課題解決に向けて役割分担したい

現場で活動する人、お金で活動をサポートする人、現地で活動している人とお金でサポートする人を繋ぐ人等様々な役割があります。
1人でできないことも多くの人の力をかりながら課題解決に向けて取り組んでいます。

 

【結論】ワールドビジョンジャパンは怪しくない。

・活動報告の公開

HPやSNSを活用して、頻繁に活動報告をしていますので、
ワールドビジョンジャパンが怪しくありません。また、団体としても全体の2%である認定NPO法人として事業を行っていますので、そこも安心だと思います。

 

・収支報告の公開

HPに10年分の収支報告書等が掲載されています。
また、グラフや数値を活用しながら収支報告をしていますので、
ワールドビジョンジャパンは怪しい団体とは言えません。

NPO中間支援施設職員としては、ここまで情報公開が徹底された団体は珍しいと思います。